開発日誌「ステッピングモーターについて」

今回は開発の技術紹介のひとつとして

開発試験器具で目標物移動させるために利用したステッピングモーター(パルスモーター)を紹介します。

 

ステッピングモーターは、信号の1パルスごとに一定の角度でモータの回転軸が回転するモーターです。

通常のACモーターだと回転の惰性によって停止動作や速度制御がしにくく、今回の開発試験器具ではパルスの数や周波数を変更させることで速度制御や位置制御がしやすいステッピングモーターを使用しました。

 

1パルス毎にどれだけのステップ角度で回転させるか、何回転させるかといったパルスの数と周波数を制御するためにマイコン(今回はArduino)を用いています。マイコンからドライバに入力するパルス数や周波数を変更することでモーターの回転を自由に変更できます。

試験器具はマイコンとドライバ、24V電源で構成しました。パルスだけではモーターを動かすパワーはないので、マイコンからのパルスはドライバを通してモーターを動かします。24V電源はドライバの電源供給を担います。

 

ステッピングモーターで注意することは、最初から高回転で行おうとすると「脱調」という現象が生じてうまく回転軸が回らなくなることです。

モーター内部のマグネットの引っ張り合いが、隣り合う次のステップへスムーズに受け渡すことが出来るとうまく回転しますが、最初から高回転にするとステップが次へ移動する前に直前の磁力が残るため、うまく回転せず止まってしまいます。

こうした脱調が生じないように、プログラムではいきなりトップスピードで動かないよう調整しています。

 

今回は小型のステッピングモーターのため、磁力も小さくトルクも小さいため移動させる目標物を取り付けるとその重さで脱調も起こしやすくなります。より高性能で大型のステッピングモーターなら磁力も強いため脱調も起こしづらくなります。

 

一般的に、ステッピングモーターは微少で高精度な位置決めや同期性の高い速度制御が必要とされる3Dプリンターやタレットパンチプレスのような工作機器によく使われます。